共有XLINEFacebookThreads
クラーク博士の肖像写真
写真:1876年頃撮影(『Index』1888年 口絵)/Wikimedia Commons(パブリックドメイン)(ファイルのページ)

クラーク博士の名言

ウィリアム・スミス・クラーク|1826〜1886年|アメリカ|教育者・化学者・植物学者

アメリカのマサチューセッツ農科大学の学長だったが、明治政府に招かれて1876年に来日し、札幌農学校(今の北海道大学)の初代教頭として8か月余り教えた。キリスト教に基づく人格教育を行い、1期生・2期生から内村鑑三や新渡戸稲造ら多くの人材が育った。帰国の際に残したとされる「少年よ、大志を抱け」で日本ではとても有名。

のせている言葉:5こ(伝承・出典未確認 4・実は言っていない 1)更新:2026-10-20

この人の名言の一覧(5こ)
  1. 少年よ、大志を抱け。
  2. 少年よ、この老人のように大志を抱け。
  3. この学校に規則はいらない。「紳士であれ(Be g…
  4. 生徒は米飯を食べてはならない。ただし、ライスカレ…
  5. 金のためでも、私利私欲のためでもなく、大志を抱け…

それぞれの名言に、出典(どの本・手紙・演説か)と、確かさのしるし(出典あり伝承・出典未確認実は言っていない)をつけています。外国語の言葉は運営者が原文から訳しました。

1伝承・出典未確認#夢#挑戦#励まし
少年よ、大志を抱いだけ。

原文(英語)Boys, be ambitious!

出典:1877年4月、札幌農学校を去る際、島松(今の北海道北広島市)で見送りの学生たちに馬上から言ったと伝わる

出典についてその場の記録はなく、1期生の大島正健らの回想で伝わる。1886年に教え子の内村鑑三が書いた追悼文には出てこず、文字で確認できる最古は1894年の同窓会誌『恵林』13号。北海道大学附属図書館も、この言葉の伝わり方には疑問点があると解説している。それでも、同席した人の証言などから、ambitiousという言葉を使ったこと自体は確かだとみられている。

意味と背景

「ambitious」は「野心的な、意欲に燃えた」という意味。若者たちに、小さくまとまらず大きな志を持って生きよと呼びかけた別れの言葉とされる。日本では明治以来、若者を励ます言葉の代表として、卒業式や入学式で最もよく使われてきた名言の一つ。

座右の銘にするなら・面接での答え方

大きな目標を持つことを恐れないようにしています。地方の高校から、周りに無理だと言われた大学を目指しましたが、目標を下げずに挑戦し合格できました。志が大きいほど努力の量も増やせると、この言葉に教わりました。

2伝承・出典未確認#夢#挑戦#人生
少年よ、この老人のように大志を抱いだけ。

原文(英語)Boys, be ambitious like this old man.

出典:安東幾三郎「William S. Clark」、札幌農学校の同窓会誌『恵林』13号(1894年)

出典について「少年よ、大志を抱け」を文字で記録した最も古い例で、ほかの1期生に確かめた上で書かれたとされる。ただし本人の記録ではなく、別れから17年後の回想。北海道大学附属図書館は、50歳ほどのクラークが自分を「老人」と呼んだかどうかには疑問もあると紹介している。

意味と背景

「この年寄りの私のように、君たち若者も大きな志を持て」という意味になり、上から教えさとす言葉ではなく、自分も志を持ち続けている者として若者を励ます、親しみのこもった別れの言葉だったことになる。一般に知られる形とは少し印象が違う。

座右の銘にするなら・面接での答え方

年齢に関係なく挑戦する姿勢を大事にしたいです。60歳を過ぎてパソコンを習い始めた祖母が、今では孫の私に動画編集を教えてくれます。私も、志を持ち続けて後輩に背中で示せる大人になりたいと思っています。

3伝承・出典未確認#教育#生き方#心
この学校に規則はいらない。「紳士しんしであれ(Be gentleman)」の一言で十分だ。

原文(英語)Be gentleman.

出典:札幌農学校の校則について、開拓長官・黒田清隆に進言したと伝わる(1876年)

出典についてWikipedia(日本語版)でも「進言したと言われている」とされ、当時の記録は示されていない。実際に開校日に学生に示された学則はこれよりはるかに多かったとも書かれている。

意味と背景

細かい決まりで縛るのではなく、紳士として恥ずかしくない行動を自分で判断せよ、という教育方針。何をしてよいかを自分で考えなければならないので、自由であると同時に厳しい。生徒の自律を信じたクラークの教育を象徴する言葉として知られる。

座右の銘にするなら・面接での答え方

決まりがなくても恥ずかしくない行動を選ぶことを心がけています。自由な校風の高校で、誰も見ていない場面でも片付けや挨拶を続けたら、先生から信頼され、行事の責任者を任されました。自分を律する力を大切にしています。

4伝承・出典未確認#言葉#健康
生徒は米飯を食べてはならない。ただし、ライスカレーはこの限りではない。

出典:『恵迪寮史』(1933年)などで、札幌農学校の寮の決まりとして伝わる

出典について日本語版Wikiquoteに載るが、本人がこう定めた記録は見つかっていない。Wikipedia(日本語版)によれば、北海道大学に残るカレー粉の記録はクラークが日本を離れた後のもので、ライスカレーはクラーク来日前から開拓使で出されていた。クラークの言葉としては疑わしい。

意味と背景

パン食を勧め、米の飯を禁じながらカレーライスだけは許したという、ユーモラスな話として広まった。日本にカレーを広めたのはクラークだという説の元になったが、裏付けは弱い。ほほえましい逸話として楽しむのがよい言葉。

座右の銘にするなら・面接での答え方

座右の銘ではありませんが、話の出どころを確かめる大切さを感じた例です。自由研究で北海道のカレーの歴史を調べたとき、この話の記録がないと知り驚きました。以来、面白い話ほど資料をたどる習慣がつきました。

5実は言っていない#夢#生き方#お金
金のためでも、私利私欲のためでもなく、大志を抱いだけ。

原文(英語)Be ambitious not for money or for selfish aggrandizement.

出典:1918年の教育辞典で、筆者が「少年よ、大志を抱け」の意味を説明した文が元。1964年3月16日の朝日新聞「天声人語」で広く知られた

本当の出どころクラークが言った言葉ではない。北海道大学附属図書館の解説によれば、1918年の教育辞典で筆者が言葉の意味を説明するために付け足した文で、その後の辞典で別れの言葉の全文のように紹介され、1964年の新聞コラムで広まった。日本語版Wikiquoteにも続きの文として載っているが、本人の言葉とは確かめられない。

意味と背景

大志とはお金や名声を求めることではなく、人として成長し、あるべき姿に近づこうとする志のことだ、という説明。「大志」を出世や金もうけと誤解させないための解説が、いつのまにかクラーク自身の言葉として広まった。内容は教えとして意味深い。

この言葉の使い方

志の中身を大切にしています。将来の目標を考えたとき、収入や有名になることより、人の役に立てる人間になることを一番に置きました。この続きの文は後の人の説明だと知った上で、志の意味を考える手がかりにしています。

人物の説明の参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/ウィリアム・スミス・クラーク

ほかの海外の偉人の名言

▲上へ