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芥川龍之介の肖像写真
出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」(https://www.ndl.go.jp/portrait/)

芥川龍之介の名言

芥川龍之介|1892〜1927年|日本|小説家

東京に生まれ、生後まもなく母が精神を病んだため母の実家の芥川家で育った。東京帝大在学中に書いた『鼻』を夏目漱石に激賞されて文壇に出た。『羅生門』『蜘蛛の糸』『杜子春』『河童』など、古典や説話に材を取った知的で鋭い短編を数多く残した。1927年、「ぼんやりした不安」を書き残して35歳で自ら命を絶った。芥川賞はその名を記念したもの。

のせている言葉:13こ(出典あり 13)更新:2026-10-20

この人の名言の一覧(13こ)
  1. 人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは莫迦…
  2. 人生は落丁の多い書物に似ている。一部を成すとは称…
  3. 人生は地獄よりも地獄的である。
  4. 道徳は便宜の異名である。
  5. 天才とは僅かに我我と一歩を隔てたもののことである…
  6. 運命は偶然よりも必然である。「運命は性格の中にあ…
  7. 最も賢い処世術は社会的因襲を軽蔑しながら、しかも…
  8. 我我の自然を愛する所以は、――少くともその所以の…
  9. グッドセンスを待たない限り、如何なる幸福も得るこ…
  10. 人生は一行のボオドレエルにも若かない。
  11. 何か僕の将来に対する唯ぼんやりした不安である。
  12. 下人の行方は、誰も知らない。
  13. 何になつても、人間らしい、正直な暮しをするつもり…

それぞれの名言に、出典(どの本・手紙・演説か)と、確かさのしるし(出典あり伝承・出典未確認実は言っていない)をつけています。外国語の言葉は運営者が原文から訳しました。

1出典あり#人生#心#言葉
人生じんせいは一箱ひとはこのマッチに似にている。重大じゅうだいに扱あつかうのは莫迦莫迦ばかばかしい。重大じゅうだいに扱あつかわなければ危険きけんである。

出典:『侏儒の言葉』「人生」の項(1923〜27年)

出典について青空文庫『侏儒の言葉』の「人生」の項にある。

意味と背景

マッチは小さくてありふれたものだから大げさに扱うのはばかばかしいが、軽く扱えば火事になって危ない。人生も同じで、深刻になりすぎるのも、軽く見すぎるのもいけない、という意味。芥川らしい皮肉とバランス感覚が光る一句。

座右の銘にするなら・面接での答え方

悩みすぎず、でも油断しない、というバランスを大切にしています。面接では、失敗を深刻に受け止めすぎず、かといって軽く流さずに対策した経験と合わせて紹介すると、落ち着いた人柄が伝わります。

2出典あり#人生#前向き
人生じんせいは落丁らくちょうの多おおい書物しょもつに似にている。一部いちぶを成なすとは称しょうし難がたい。しかし兎とに角かく一部いちぶを成なしている。

出典:『侏儒の言葉』「人生」の項(1923〜27年)

出典について青空文庫『侏儒の言葉』の「人生」の項、マッチのたとえのすぐ後にある。

意味と背景

人生はページの抜けが多い本のようなものだ。ひとまとまりの本とは言いにくいが、それでもとにかく一冊になっている、という意味。思い通りにいかず欠けた所だらけでも、人生は人生として成り立っている、という少し救いのある見方。

座右の銘にするなら・面接での答え方

うまくいかなかった時期も含めて自分の人生だと受け止められる言葉です。面接では、回り道や空白期間について聞かれた時、それも含めて今の自分を作っていると前向きに説明する前置きに使えます。

3出典あり#人生#心
人生じんせいは地獄じごくよりも地獄じごく的てきである。

出典:『侏儒の言葉』「地獄」の項(1923〜27年)

出典について青空文庫『侏儒の言葉』の「地獄」の項の書き出し。

意味と背景

地獄の苦しみには決まった法則があるが、人生の苦しみは法則どおりではない、という意味。目の前の飯を食べようとすると火が燃える地獄と違い、人生では食べられることもあれば燃えることもある。予測できないことこそが人生の苦しさだと説く。

座右の銘にするなら・面接での答え方

座右の銘には向きませんが、思い通りにならない状況に備える心構えとして紹介できます。面接では、予想外のトラブルにも柔軟に対応した経験の前置きとして、芥川らしい皮肉な言葉を引くと印象に残ります。

道徳どうとくは便宜べんぎの異名いみょうである。

出典:『侏儒の言葉』「修身」の項(1923〜27年)

出典について青空文庫『侏儒の言葉』の「修身」の項の書き出し。続けて「『左側通行』と似たものである」とある。

意味と背景

道徳とは、みんなが便利に暮らすための決まりの別名にすぎない。左側通行のルールと似たものだ、という意味。道徳は時間と労力を節約してくれるが、良心を麻痺させる害もある、と芥川は道徳の両面を冷静に見ている。

座右の銘にするなら・面接での答え方

ルールを守るだけでなく、なぜそのルールがあるのかを考えるようにしています。面接では、決まりの目的を考えて改善を提案した経験と合わせて紹介すると、考える力が伝わります。

5出典あり#努力#心#人生
天才てんさいとは僅わずかに我我われわれと一歩いっぽを隔へだてたもののことである。

出典:『侏儒の言葉』「天才」の項(1923〜27年)

出典について青空文庫『侏儒の言葉』の「天才」の項の書き出し。

意味と背景

天才とは、私たちとたった一歩離れているだけの人のことだ。ただその一歩を理解するには、百里の半分を九十九里とするような計算が必要だ、という意味。同時代の人はその一歩が千里であることを分からず、後の人は千里が一歩であることに気づかない、と続く。

座右の銘にするなら・面接での答え方

天才との差は「たった一歩」でも、その一歩が遠いことを忘れないようにしています。面接では、目標とする人との差を分析し、一歩ずつ縮めてきた努力を語る時に使うと深みが出ます。

運命うんめいは偶然ぐうぜんよりも必然ひつぜんである。「運命うんめいは性格せいかくの中なかにある」と云いう言葉ことばは決けっして等閑なおざりに生うまれたものではない。

出典:『侏儒の言葉』「運命」の項(1923〜27年)

出典について青空文庫『侏儒の言葉』の「運命」の項にある。

意味と背景

運命はたまたま起こるものではなく、なるべくしてなるものだ。「運命は性格の中にある」という言葉は、いいかげんに生まれたのではない、という意味。人の運命はその人の性格が引き寄せている、という考え方を示している。

座右の銘にするなら・面接での答え方

運のせいにせず、自分の性格や行動を見直すことで結果を変えられると考えています。面接では、自分の行動パターンを変えたことで結果が良くなった経験と合わせて紹介すると説得力があります。

最もっとも賢かしこい処世術しょせいじゅつは社会しゃかい的てき因襲いんしゅうを軽蔑けいべつしながら、しかも社会しゃかい的てき因襲いんしゅうと矛盾むじゅんせぬ生活せいかつをすることである。

出典:『侏儒の言葉』「処世術」の項(1923〜27年)

出典について青空文庫『侏儒の言葉』の「処世術」の項の全文。

意味と背景

世の中の古いしきたりを心の中では軽く見ながらも、実際の暮らしではそのしきたりとぶつからないように生きる。それがいちばん賢い世渡りだ、という意味。反発して衝突するのでも、うのみにするのでもない、したたかな生き方を皮肉まじりに勧めている。

座右の銘にするなら・面接での答え方

決まりに疑問を持ちながらも、周りと衝突せずに上手に動くことを心がけています。面接では、納得いかないルールの中でも工夫して成果を出した経験と合わせて紹介すると、柔軟さが伝わります。

8出典あり#自然#心#友情
我我われわれの自然しぜんを愛あいする所以ゆえんは、――少くすくなともその所以ゆえんの一ひとつは自然しぜんは我我われわれ人間にんげんのように妬ねたんだり欺あざむいたりしないからである。

出典:『侏儒の言葉』「自然」の項(1923〜27年)

出典について青空文庫『侏儒の言葉』の「自然」の項の全文。

意味と背景

私たちが自然を愛する理由の少なくとも一つは、自然が人間のように妬んだりだましたりしないからだ、という意味。自然そのものをほめるようでいて、人間への皮肉になっているのが芥川らしい。人づきあいに疲れた時に、自然に心が向く理由を言い当てている。

座右の銘にするなら・面接での答え方

人間関係に疲れた時は、山や海へ出かけて気持ちを整えるようにしています。面接で趣味やストレス解消法を聞かれた時、この言葉を添えて自然の中で過ごす習慣を話すと、ユーモアも伝わります。

グッドセンスを待またない限かぎり、如何いかなる幸福こうふくも得えることは出来できない。

出典:『侏儒の言葉』「自由意志と宿命と」の項(1923〜27年)

出典について青空文庫『侏儒の言葉』の「自由意志と宿命と」の項にある(原文は「わたしの信ずるところによれば、グッドセンスを待たない限り…」)。

意味と背景

何事も極端に走らず、ほどよいところを取る良識(グッドセンス)がなければ、どんな幸福も得られない、という意味。芥川はこれを古人の言う「中庸」だと説明する。極端な我慢で得た幸せは、炎天に炭火を抱くようなやせ我慢にすぎないと続く。

座右の銘にするなら・面接での答え方

何事もやりすぎず、ほどよいところを見つけることを大切にしています。面接では、勉強と部活、仕事と休息のバランスを工夫して両立させた経験と合わせると、自己管理力が伝わります。

10出典あり#言葉#人生
人生じんせいは一行いちぎょうのボオドレエルにも若しかない。

出典:『或阿呆の一生』一「時代」(1927年、死後発表)

出典について青空文庫『或阿呆の一生』の「一 時代」にある。書店の梯子の上から、下にいる店員や客を見下ろして「彼」がつぶやく言葉。

意味と背景

人生は、フランスの詩人ボードレールの詩の一行にも及ばない、という意味。若き日の芥川を思わせる「彼」が、本屋の梯子の上から人々を小さく見すぼらしいと見下ろす場面の言葉で、芸術を人生より上に置いた若い傲慢さと孤独を表している。

座右の銘にするなら・面接での答え方

座右の銘には向きませんが、芸術や言葉の力にひかれた経験を語る時に引けます。面接では、心を動かされた一冊や一行との出会いを話す前置きにすると、芥川の自伝的作品を読んだことも伝わります。

11出典あり#心#人生
何なんか僕ぼくの将来しょうらいに対たいする唯ただぼんやりした不安ふあんである。

出典:「或旧友へ送る手記」(1927年、遺稿)

出典について青空文庫「或旧友へ送る手記」にある。直前に「少くとも僕の場合は唯ぼんやりした不安である」とある。自殺の動機を友人に書き残した遺稿。

意味と背景

自分が死を選ぶ理由は、将来に対するただぼんやりとした不安だ、という言葉。はっきりした原因ではなく、言葉にできない漠然とした不安が人を追い詰めることがあると示した。昭和の始まりの時代の空気を表す言葉としても語られてきた。

座右の銘にするなら・面接での答え方

座右の銘にする言葉ではありませんが、漠然とした不安を一人で抱えこまないことの大切さを考えさせる言葉です。心理や福祉の進路を志望する人なら、言葉にならない不安に寄り添いたいという動機として紹介できます。

12出典あり#言葉#人生
下人げにんの行方ゆくえは、誰だれも知しらない。

出典:『羅生門』結び(1915年)

出典について青空文庫『羅生門』の最後の一文。

意味と背景

老婆の着物をはぎ取って闇に消えた下人が、その後どうなったのか誰も知らない、という結び。生きるために悪に踏み出した人間の行く末を、あえて書かずに読者にゆだねている。善と悪の境目のあいまいさが、余韻となって残る一文。

座右の銘にするなら・面接での答え方

座右の銘ではありませんが、教科書の名作の結びとして話題にできます。面接で読書について聞かれた時、この一文が読者に何を考えさせるのかを自分の言葉で語ると、読解力と考える力が伝わります。

何なんになつても、人間にんげんらしい、正直しょうじきな暮くらしをするつもりです。

出典:『杜子春』(1920年)

出典について青空文庫『杜子春』(新字旧仮名)の結びに近い場面にある、杜子春のせりふ。

意味と背景

大金持ちにも仙人にもなれなかった杜子春が、これからは何になっても人間らしく正直に暮らすと決める言葉。地獄で鞭打たれる母を見て声を上げたことで、富や不思議な力より人の情が大事だと気づいた。物語の答えとなる一言。

座右の銘にするなら・面接での答え方

お金や地位より、人として正直に生きることを大切にしたいと考えています。面接で将来像を聞かれた時、「どんな仕事についても正直な暮らしを」と杜子春の言葉を引いて、自分の価値観を伝えられます。

人物の説明の参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/芥川龍之介

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