肖像画:ラファエロ・サンツィオ『アテナイの学堂(部分)』(パブリックドメイン)(ファイルのページ)アリストテレスの名言
アリストテレス|前384〜前322年|古代ギリシャ(マケドニア出身・アテネで活動)|哲学者・学者
古代ギリシャの哲学者。プラトンの学園アカデメイアで約20年学び、のちにマケドニアの王子アレクサンドロス(後の大王)の家庭教師をつとめた。アテネに学園リュケイオンを開き、倫理学・政治学・論理学・生物学・詩学など、ほとんどあらゆる分野を体系的に研究した。「万学の祖」と呼ばれ、その考えは中世から近代までヨーロッパの学問の土台になった。
のせている言葉:14こ(出典あり 11・伝承・出典未確認 2・実は言っていない 1)更新:2026-10-20
この人の名言の一覧(14こ)
- すべての人間は、生まれつき知ることを求める。
- 一羽のツバメが春をもたらすのではない。一日でもな…
- やり方を学んでからでなければできないことを、わた…
- わたしたちは正しいことを行うことで正しい人になり…
- 徳とは、選ぶことにかかわる心の状態であり、わたし…
- 怒ることは誰にでもできるし、たやすい。だが、しか…
- 友がいなければ、ほかのよいものをすべて持っていて…
- 友も真理もどちらも大切だが、真理のほうを重んじる…
- わたしたちは暇を持つために忙しく働き、平和に暮ら…
- 人間は、生まれつきポリス(共同体)をつくる動物で…
- 共同体の中で生きられない者や、自分だけで満ち足り…
- 教育の根は苦いが、その実は甘い。
- 友とは、二つの体に宿る一つの魂である。
- 批判を避ける方法は一つしかない。何もせず、何も言…
それぞれの名言に、出典(どの本・手紙・演説か)と、確かさのしるし(出典あり伝承・出典未確認実は言っていない)をつけています。外国語の言葉は運営者が原文から訳しました。
すべての人間は、生まれつき知ることを求める。
原文(原文)πάντες ἄνθρωποι τοῦ εἰδέναι ὀρέγονται φύσει.
出典:アリストテレス『形而上学』第1巻 980a(冒頭)
出典について『形而上学』の最初の一文。
意味と背景
アリストテレスは、役に立たなくても人は見ることそのものを楽しむ、と続けて、知りたいという気持ちが人間の本性だと説いた。勉強は無理にさせられるものではなく、本来は人間にとって自然な喜びなのだ、と思い出させてくれる言葉である。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「知りたい気持ちは誰にでもあると信じています。塾講師として、まず生徒の『なぜ?』を引き出すことから授業を始めています」と、教える側の工夫として語ると、教育観の深さが伝わる。
一羽のツバメが春をもたらすのではない。一日でもない。
原文(原文)μία γὰρ χελιδὼν ἔαρ οὐ ποιεῖ, οὐδὲ μία ἡμέρα:
出典:アリストテレス『ニコマコス倫理学』第1巻第7章 1098a
出典について『ニコマコス倫理学』1098aにある。当時のことわざを使った言葉。
意味と背景
ツバメが一羽来ただけで春とは言えず、暖かい日が一日あっただけでも春とは言えない。同じように、一日や短い間よい行いをしただけで幸福な人とは言えず、幸福は一生を通じて続く生き方で決まる、とアリストテレスは言った。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「一度の成功で満足せず、続けてこそ本物だと考えています。営業成績も一か月だけでなく、一年を通して目標を超えることを大事にしてきました」と、継続の実績と合わせて話すとよい。
やり方を学んでからでなければできないことを、わたしたちはやりながら学ぶ。
原文(原文)ἃ γὰρ δεῖ μαθόντας ποιεῖν, ταῦτα ποιοῦντες μανθάνομεν
出典:アリストテレス『ニコマコス倫理学』第2巻第1章 1103a
出典について『ニコマコス倫理学』1103aにある。すぐ後に「家を建てることで大工になり、竪琴を弾くことで竪琴弾きになる」と続く。
意味と背景
大工は家を建てながら大工になり、演奏家は弾きながら演奏家になる。本を読むだけでは身につかず、実際にやってみることで初めて学べる、という考え。アリストテレスは、勇気や正しさといった人柄も同じように練習で身につくと考えた。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「マニュアルを読み込むより、まず手を動かして失敗しながら覚えるタイプです。入社一年目に自分から現場作業を志願しました」と、やりながら学んだ経験を語ると、行動力が伝わる。
わたしたちは正しいことを行うことで正しい人になり、節度あることを行うことで節度ある人になり、勇気あることを行うことで勇気ある人になる。
原文(原文)τὰ μὲν δίκαια πράττοντες δίκαιοι γινόμεθα, τὰ δὲ σώφρονα σώφρονες, τὰ δ᾽ ἀνδρεῖα ἀνδρεῖοι.
出典:アリストテレス『ニコマコス倫理学』第2巻第1章 1103b
出典について『ニコマコス倫理学』1103a–bにある。
意味と背景
よい人柄は生まれつきではなく、よい行いを繰り返して身につけるもの、というアリストテレス倫理学の中心の考え。勇気がないと悩む人も、小さな勇気ある行動を重ねれば勇気ある人になれる。性格は変えられるという希望をくれる言葉である。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「人見知りでしたが、毎日一人に自分から話しかけると決めて続けたら、人と話すのが苦でなくなりました」と、行動を重ねて性格が変わった経験を語ると、この言葉そのものの実例になる。
徳とは、選ぶことにかかわる心の状態であり、わたしたちにとっての中間にある。
原文(原文)ἔστιν ἄρα ἡ ἀρετὴ ἕξις προαιρετική, ἐν μεσότητι οὖσα τῇ πρὸς ἡμᾶς,
出典:アリストテレス『ニコマコス倫理学』第2巻第6章 1106b–1107a
出典について『ニコマコス倫理学』1106b–1107aの徳の定義。続けて「過剰と不足という二つの悪徳の中間」と説明される。
意味と背景
有名な「中庸」の考え。勇気は、無謀(やり過ぎ)と臆病(足りない)の真ん中にある。ただし「わたしたちにとっての中間」とある通り、ちょうどよさは人や状況によって違う。単純な平均ではなく、その場その場の最適を選ぶ力のことである。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「頑張りすぎて体を壊した経験から、自分にとってのちょうどよい量を見極めることを大事にしています」と、中庸を自分の働き方に当てはめて話すと、自己管理のできる人だと伝わる。
怒ることは誰にでもできるし、たやすい。だが、しかるべき相手に、しかるべき程度に、しかるべき時に、しかるべき理由で、しかるべきやり方で怒るのは、誰にでもできることではない。
原文(原文)οὕτω δὲ καὶ τὸ μὲν ὀργισθῆναι παντὸς καὶ ῥᾴδιον…
出典:アリストテレス『ニコマコス倫理学』第2巻第9章 1109a
出典について『ニコマコス倫理学』1109aにある。原文はお金を与えることについても同じ形で述べている(原文は冒頭のみ掲載)。
意味と背景
怒りそのものを悪とせず、正しい相手、正しい程度、正しい時に怒るのが難しいのだ、という見方。怒らないことが良いのではなく、怒り方を選べることが大事である。アンガーマネジメントの考え方を二千年以上前に言い当てている。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「後輩を叱る時は、人前では叱らない、その日のうちに、行動だけを指摘する、の三つを決めています」と、怒り方のルールを具体的に話すと、指導力と冷静さの両方が伝わる。
友がいなければ、ほかのよいものをすべて持っていても、誰も生きることを選ばないだろう。
原文(原文)ἄνευ γὰρ φίλων οὐδεὶς ἕλοιτ᾽ ἂν ζῆν, ἔχων τὰ λοιπὰ ἀγαθὰ πάντα:
出典:アリストテレス『ニコマコス倫理学』第8巻第1章 1155a
出典について『ニコマコス倫理学』第8巻(友愛論)の冒頭にある。
意味と背景
お金も地位も健康もあっても、友がいなければ人生は生きるに値しない、とアリストテレスは言う。『ニコマコス倫理学』は全10巻のうち2巻を友愛にあてていて、友情を幸福に欠かせないものと考えていた。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「転校続きで友達作りに苦労した分、今の友人を大切にしています」など、友情をめぐる自分の体験と合わせると心に残る。仕事の面接なら、職場の仲間との関係づくりの話につなげるとよい。
友も真理もどちらも大切だが、真理のほうを重んじるのが正しい。
原文(原文)ἀμφοῖν γὰρ ὄντοιν φίλοιν ὅσιον προτιμᾶν τὴν ἀλήθειαν
出典:アリストテレス『ニコマコス倫理学』第1巻第6章 1096a
出典について『ニコマコス倫理学』1096aにある。師プラトンのイデア論を批判する前置き。のちのラテン語の格言「プラトンは友だが、真理はもっと友だ(Amicus Plato, sed magis amica veritas)」はこの箇所を元に後世に作られた形。
意味と背景
師プラトンの考えを批判する前に、アリストテレスは「親しい人の説でも、真理のためには反論しなければならない」と断った。尊敬する人に遠慮して間違いを見過ごさないという、学問の誠実さを示した言葉である。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「尊敬する上司の案でも、データで問題が見えたら率直に伝えるようにしています。言い方には気をつけつつ、真実を優先します」と話すと、忖度しない誠実さを上品に伝えられる。
わたしたちは暇を持つために忙しく働き、平和に暮らすために戦争をする。
原文(原文)ἀσχολούμεθα γὰρ ἵνα σχολάζωμεν, καὶ πολεμοῦμεν ἵν᾽ εἰρήνην ἄγωμεν.
出典:アリストテレス『ニコマコス倫理学』第10巻第7章 1177b
出典について『ニコマコス倫理学』1177bにある。
意味と背景
働くのは、ゆとりのある時間を持つため。アリストテレスは、その暇(スコレー)に学び考えることこそ最高の幸福だと考えた。ちなみに「スクール(学校)」の語源はこの「スコレー」である。働くことが目的になっていないか考えさせてくれる。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「仕事は効率よく終わらせて、空いた時間で資格の勉強をするのが自分のスタイルです」と、働き方と自己投資を結びつけて話せる。スクールの語源の話を添えると会話が広がる。
人間は、生まれつきポリス(共同体)をつくる動物である。
原文(原文)ὁ ἄνθρωπος φύσει πολιτικὸν ζῷον
出典:アリストテレス『政治学』第1巻第2章 1253a
出典について『政治学』1253aにある。「人間は社会的動物である」として知られる。
意味と背景
人間は一人では生きられず、家族、村、そして国(ポリス)という共同体の中で初めて人間らしく生きられる、という考え。「政治的動物」と訳されることもあるが、選挙や政党の話ではなく、人と人が共に暮らす存在だという意味である。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「人は一人では生きられないと思うので、地域のボランティアに月一回参加しています」と、共同体への関わりの話と合わせて使える。公務員や地域の仕事の面接に特に向く。
共同体の中で生きられない者や、自分だけで満ち足りていて何も必要としない者は、獣か神のどちらかである。
原文(原文)ὁ δὲ μὴ δυνάμενος κοινωνεῖν … ὥστε ἢ θηρίον ἢ θεός
出典:アリストテレス『政治学』第1巻第2章 1253a
出典について『政治学』1253aにある(原文は中略)。
意味と背景
人間は人との関わりの中で生きる存在なので、それが要らないと言える者は人間以下の獣か、人間を超えた神だけだ、という言葉。一人で何でもできると思っている時に、人に支えられている自分に気づかせてくれる。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「一人で抱え込む癖がありましたが、この言葉を知って、困った時に早めに周りを頼れるようになりました」と、自分の弱点を直した話と合わせると、素直さと成長が伝わる。
教育の根は苦いが、その実は甘い。
原文(原文)τὰς μὲν ῥίζας εἶναι πικράς, τὸν δὲ καρπὸν γλυκύν
出典:ディオゲネス・ラエルティオス『ギリシア哲学者列伝』第5巻 アリストテレス伝(3世紀ごろの書年)
出典についてアリストテレスの死から約500年後に書かれた『ギリシア哲学者列伝』に、彼が言ったこととして紹介される。アリストテレス自身の著作には無いので、本人の言葉と確かめることはできない。
意味と背景
学ぶことは最初はつらく苦いが、身についた時には甘い実りをもたらす、という意味。根と実という植物のたとえが分かりやすく、勉強が苦しい時の励ましとして昔から好まれてきた。受験生に贈る言葉としても使える。
座右の銘にするなら・面接での答え方
受験生なら「苦手な数学に毎日一時間取り組み、半年後に模試の点が二十点上がった時、この言葉の意味が分かりました」と、苦い時期と甘い実りの両方を具体的に語るとよい。
友とは、二つの体に宿る一つの魂である。
原文(原文)μία ψυχὴ δύο σώμασιν ἐνοικοῦσα
出典:ディオゲネス・ラエルティオス『ギリシア哲学者列伝』第5巻 アリストテレス伝(3世紀ごろの書年)
出典について『ギリシア哲学者列伝』に、「友とは何か」と問われたアリストテレスの答えとして出てくる。アリストテレスの著作そのものには無いので、本人の言葉と確かめることはできない。
意味と背景
本当の友とは、体は別々でも心が一つになっている人のこと、という言葉。アリストテレスは『ニコマコス倫理学』でも、友は「もう一人の自分」だと書いていて、考え方そのものは彼の友情論と一致している。
座右の銘にするなら・面接での答え方
友人の結婚式のスピーチなどで「アリストテレスの言葉として伝わる言葉に」と前置きして使うと美しい。仕事の面接より、友情や絆を語る場面に向いた言葉である。
批判を避ける方法は一つしかない。何もせず、何も言わず、何者にもならないことだ。
原文(英語)There is only one way to avoid criticism: do nothing, say nothing, and be nothing.
出典:エルバート・ハバード『アメリカの政治家の家への小さな旅』(1898年)の文が元(英語版Wikiquote「Misattributed」)
本当の出どころアリストテレスの言葉とされることがあるが、アリストテレスの著作にはない。英語版Wikiquoteによれば、米国の作家エルバート・ハバードが1898年に書いた文章の「道徳的な批判を逃れたいなら、何もせず、何も言わず、何者にもなるな」という一節が元になっている。
意味と背景
何かをしようとすれば、必ずだれかに批判される。批判をまったく受けない人は、何もしていない人だけだという意味。批判をおそれて動けなくなるより、批判されても行動するほうがよいと背中を押す言葉である。
この言葉の使い方
座右の銘にするなら、批判をおそれず行動するための言葉として。面接では、反対や批判を受けながらも新しい企画を進め、最後に成果を出した経験を話すとよい。アリストテレスではなくハバードの言葉だと知っていると安心。
人物の説明の参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/アリストテレス
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