出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」(https://www.ndl.go.jp/portrait/)嘉納治五郎の名言
嘉納治五郎|1860〜1938年|日本|教育者・講道館柔道の創始者
摂津国御影(神戸市)の酒造・廻船業の家に生まれる。東京大学で学びながら天神真楊流などの柔術を修め、1882年に講道館を開いて柔道を創始した。東京高等師範学校の校長を長く務めて教育者を育て、日本初のIOC委員としてオリンピック参加と東京招致に力を尽くした。1938年、カイロでの会議の帰りの船上で亡くなった。
のせている言葉:11こ(出典あり 11)更新:2026-10-20
この人の名言の一覧(11こ)
- 心身の力を最も有効に使用するということは、簡単に…
- 人が人として社会生活を全うし、存続発展していくに…
- 己を尽くして成るを竢つ
- 幸運を望むよりは、まず己を責めよ。
- 自棄して幸運を望むは、痴人の夢のみ。
- 負けても道に順って負ければ、道に背いて勝ったより…
- 人生行路唯有一耳
- 過ぎ去った過失についていたずらに後悔悲嘆しても何…
- 教育の事、天下にこれより偉なるは無し、一人の徳教…
- 教育の事、天下にこれより楽しきは無し
- 力れば必ず達す
それぞれの名言に、出典(どの本・手紙・演説か)と、確かさのしるし(出典あり伝承・出典未確認実は言っていない)をつけています。外国語の言葉は運営者が原文から訳しました。
心身の力を最も有効に使用するということは、簡単にいえば精力の最善活用と言うて良い。さらにこれを約言すれば、精力の善用ということもできる。
出典:「精力の最善活用」(『大勢』第1巻第1号、1922年)
出典について講道館公式サイト「師範の言葉/精力善用とは」に出典付きで載る。講道館が現代の漢字・仮名遣いに直し、句読点を補ったもの。
意味と背景
心と体の力をもっとも効果的に使うこと、つまり「精力善用」が柔道の技すべてを貫く原理であり、人生のあらゆる目的を達するためにも必要な教えだ、という意味。「善」は善悪の善ではなく「最も有効に」という意味で使われている。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「精力善用」の四字は座右の銘の定番です。面接では、限られた時間や体力を一番効果のある所に使う工夫をした経験、たとえば勉強の優先順位を見直して成績を上げた話と合わせると具体的になります。
人が人として社会生活を全うし、存続発展していくには、自他共栄の主義以外にはあるべきでない。
出典:「なにゆえに精力最善活用・自他共栄の主張を必要とするか」(『作興』第4巻第12号、1925年)
出典について講道館公式サイト「師範の言葉/自他共栄とは」に出典付きで載る(現代仮名遣いに改めたもの)。
意味と背景
人のためだけに尽くせと言っても理由がなく、自分の都合ばかり通せば他とぶつかって自分も滅びる。だから自分も他人も共に栄える道しかない、という意味。三人で旅をして行き先がばらばらなら、譲り合って皆が満足できる点を選ぶしかない、とたとえている。
座右の銘にするなら・面接での答え方
「自他共栄」は、チームでの経験を語る面接にぴったりの言葉です。意見が割れた時に、全員が納得できる案を探して成果を出した経験と合わせると、協調性と主体性の両方が伝わります。
己を尽くして成るを竢つ
原文(漢文)尽己竢成
出典:「尽己竢成」(『国士』第62号、1903年)
出典について講道館公式サイト「師範の言葉/尽己竢成とは」に、嘉納の文章とともに出典付きで載る。
意味と背景
現代語にすると「自分の力を尽くし切ってから、成功を待て」。成功は才能と運がそろって初めて生まれるが、力を尽くさないうちに運のせいにしてはいけないし、失敗しても努力をやめずに待て、と説く。
座右の銘にするなら・面接での答え方
受験の面接にぴったりの言葉です。「やれることは全部やった、あとは結果を待つ」という心構えで本番に臨んだと話すと、落ち着いた印象を与えられます。準備の具体的な中身を添えるとさらに良いです。
幸運を望むよりは、まず己を責めよ。
出典:「尽己竢成」(『国士』第62号、1903年)
出典について講道館公式サイト「尽己竢成とは」に引かれた嘉納の本文にある。
意味と背景
運が良くなることを願う前に、まず自分に足りないところがないかを問え、という意味。人が不運と呼ぶものの多くは、実は方法の手落ちや努力不足、準備の欠けにある。責任は人にあるのに、とがを運命のせいにするのは誤りだと続く。
座右の銘にするなら・面接での答え方
うまくいかない時、運のせいにする前に準備や方法を見直すようにしています。面接では、失敗の原因を自分の側から分析して改善した経験と合わせると、反省できる人だと伝わります。
自棄して幸運を望むは、痴人の夢のみ。
出典:「尽己竢成」(『国士』第62号、1903年)
出典について講道館公式サイト「尽己竢成とは」に引かれた嘉納の本文にある。
意味と背景
やけになって努力を投げ出しておきながら幸運を待つのは、おろかな人の夢にすぎない、という意味。続けて、幸運にもおごらず、不運にもくじけず、よく努め、よく耐えて成功を待て、と説く。
座右の銘にするなら・面接での答え方
投げやりになりそうな時の歯止めにしている言葉です。面接では、あきらめかけた時に踏みとどまって努力を続け、結果につなげた経験と合わせると説得力が増します。
負けても道に順って負ければ、道に背いて勝ったより価値があるのである。
出典:「講道館柔道の文化的精神の発揮」(『有効の活動』第8巻第2号、1922年)
出典について講道館公式サイト「師範の言葉/順道制勝とは」に出典付きで載る。直前に「勝つにしても道に順って勝ち、負けるにしても道に順って負けなければならぬ」とある。
意味と背景
正しい道に従って負けるほうが、道に背いて勝つよりも価値がある、という意味。学校対抗の試合で勝ち負けにとらわれ、逃げ回るような試合をする風潮を戒めた。試合は実力を磨き、相手と交わり学び合う場だと説いている。
座右の銘にするなら・面接での答え方
勝つことより、どう戦ったかを大事にしています。面接では、部活の試合でルールや礼儀を守って戦った経験、あるいはずるいやり方を選ばなかった経験と合わせると、誠実さが伝わります。
人生行路唯有一耳
原文(漢文)人生行路唯有一耳
出典:『柔道極意教範』(1925年)ほか。嘉納が平素から人に示した語
出典について講道館公式サイト「師範の言葉」に、嘉納自身が「予は一つの語を作って平素人に示している」と書いた文とともに載る。読みは「人生の行路、ただ一あるのみ」。
意味と背景
現代語にすると「人生の進むべき道は、ただ一つしかない」。成功の頂点でも失敗の底でも、その時に一番良いと思う道を選んで進めばよく、悩み続けるのは力のむだ遣いだ、という意味。分かれ道で何日も立ち止まる旅人はいない、とたとえている。
座右の銘にするなら・面接での答え方
迷った時は考えすぎず、その時の最善を選んで進むようにしています。面接では、進路選択で長く悩まず決断し、間違っていたら修正した経験と合わせて、決断力を伝える言葉として使えます。
過ぎ去った過失についていたずらに後悔悲嘆しても何の益もない。
出典:「講道館柔道の文化的精神の発揮」(『有効の活動』第8巻第2号、1922年)
出典について講道館公式サイト「人生行路 唯有一耳とは」に引かれた嘉納の本文にある。
意味と背景
過ぎた失敗をくよくよ悔やんでも何の役にも立たない、という意味。失敗を自覚するのは大事だが、その後はくり返さない工夫と、どう取り返すかを考えて努力せよと続く。怒りや不平も同じく力のむだだと説いている。
座右の銘にするなら・面接での答え方
失敗した日は原因を一つだけ書き出し、次の対策を決めたら引きずらないようにしています。面接で失敗経験を聞かれた時、この言葉を添えて「反省は短く、対策は具体的に」と話すと前向きです。
教育の事、天下にこれより偉なるは無し、一人の徳教広く万人に加わり、一世の化育遠く百世に及ぶ
原文(漢文)教育之事天下莫偉焉、一人徳教広加万人、一世化育遠及百世
出典:嘉納が高等師範学校の生徒に常に示した語(「自伝の中に織り込んだ柔道と師範教育の神髄」1935年ほか)
出典について講道館公式サイト「師範の言葉」に、原文・読み下しと嘉納自身の解説が出典付きで載る。
意味と背景
現代語にすると「教育ほど偉大なことはない。一人の教えは広く何万人にも及び、一代の教育は遠く百代先にまで届く」。政治家や富豪の事業は数十年で消えることが多いが、教育は人から人へ伝わり続けると嘉納は説いた。
座右の銘にするなら・面接での答え方
教員や保育、指導者を目指す人なら、志望動機の芯になる言葉です。面接では、自分が先生や先輩から受けた一言が今も生きている経験を話し、今度は自分が誰かに伝えたいとつなげると説得力があります。
教育の事、天下にこれより楽しきは無し
原文(漢文)教育之事天下莫楽焉
出典:嘉納が高等師範学校の生徒に常に示した語(「自伝の中に織り込んだ柔道と師範教育の神髄」1935年)
出典について講道館公式サイトに原文・読み下しが載る。続けて「英才を陶鋳し兼ねて天下を良くす、その身滅ぶと雖も余薫とこしえに存す」とあり、嘉納はこれを「偉楽」の精神と呼んだ。
意味と背景
現代語にすると「教育ほど楽しいことはない」。すぐれた人を育て、世の中を良くし、自分が死んでもその香りはずっと残る、と続く。教育は偉大なだけでなく楽しいものだ、という教育者嘉納の実感がこもっている。
座右の銘にするなら・面接での答え方
人に教えて相手ができるようになった時の喜びを知っている人には、ぴったりの言葉です。面接では、後輩指導や家庭教師で感じた楽しさを具体的に話し、それが志望につながったと伝えると良いです。
力れば必ず達す
原文(漢文)力必達
出典:嘉納が揮毫した語句(解説は「嘉納先生揮毫の語句の解説」『柔道』1952年)
出典について講道館公式サイト「師範の言葉」に、嘉納が揮毫した語句として載る(読みは「つとむればかならずたっす」)。解説文は嘉納本人ではなく後の解説者によるもので、『中庸』第二十章の考えを要約した語と見ている。
意味と背景
現代語にすると「努め続ければ、必ず目的に達する」。人が一度でできることを自分は百度、人が十度でできることを千度やれば、愚かな者も必ず賢く、弱い者も必ず強くなる、という『中庸』の教えを三文字に縮めたものとされる。
座右の銘にするなら・面接での答え方
三文字で覚えやすく、色紙や机の前に貼る座右の銘にも向いています。面接では、人より時間がかかっても回数を重ねて身につけた経験と合わせて、「人の何倍もやれば届く」と話すと説得力が出ます。
人物の説明の参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/嘉納治五郎
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