肖像画:作者不詳『至聖先賢半身像 孟軻』(パブリックドメイン)(ファイルのページ)孟子の名言
孟子|前372ごろ〜前289ごろ年|中国(戦国時代)|思想家(儒家)
中国・戦国時代の思想家。名は軻。孔子の孫の子思の門下に学び、孔子の教えを受け継いで発展させた。人の本性はもともと善であるという「性善説」や、武力ではなく徳で国を治める「王道政治」を説き、各国の王に意見した。言行は弟子たちによって『孟子』七篇にまとめられ、のちに四書の一つとして重んじられた。
のせている言葉:17こ(出典あり 17)更新:2026-10-20
この人の名言の一覧(17こ)
- 天のまさに大任をこの人に降さんとするや、必ずまず…
- 憂患に生き、安楽に死す。
- 天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず。
- 道を得る者は助け多く、道を失う者は助け寡なし。
- 自ら反みて縮くんば、千万人といえども吾往かん。
- これを助けて長ぜしむる者は、苗を揠く者なり。ただ…
- 惻隠の心は、人皆これ有り。
- 富貴も淫すること能わず、貧賤も移すこと能わず、威…
- 至誠にして動かざる者は、未だこれ有らざるなり。
- 行いて得ざる者有れば、皆反りてこれを己に求む。
- 大人とは、その赤子の心を失わざる者なり。
- 人、為さざること有りて、而る後に以て為すこと有る…
- 君子に三楽有り。父母倶に存し兄弟故無きは一の楽し…
- 尽く書を信ずれば、則ち書無きに如かず。
- 五十歩をもって百歩を笑わば、則ち如何。
- 民を貴しと為し、社稷これに次ぎ、君を軽しと為す。
- 恒産無くして恒心有る者は、惟だ士のみ能くすと為す…
それぞれの名言に、出典(どの本・手紙・演説か)と、確かさのしるし(出典あり伝承・出典未確認実は言っていない)をつけています。外国語の言葉は運営者が原文から訳しました。
天のまさに大任をこの人に降さんとするや、必ずまずその心志を苦しめ、その筋骨を労し、その体膚を餓えしむ。
原文(漢文)天將降大任於是人也,必先苦其心志,勞其筋骨,餓其體膚,空乏其身,行拂亂其所為;所以動心忍性,曾益其所不能。
出典:『孟子』告子下
出典について『孟子』告子下篇にある。中国語版Wikisourceの本文で確認した。書き下しと現代語訳は自分でつけた。
意味と背景
現代語訳:天が大きな使命をある人に与えようとする時には、必ずまずその人の心を苦しめ、体を酷使させ、飢えさせ、貧しくさせ、やることなすことを思いどおりにいかせない。それは心を奮い立たせ、忍耐強くし、できなかったことをできるようにするためだ。苦難は成長の準備だという励ましの言葉。
座右の銘にするなら・面接での答え方
けがで長期間練習できなかった時、この言葉に支えられました。苦しい時期は、大きな役目を果たすための準備期間だと思えば耐えられます。逆境を前向きにとらえる力をくれる言葉です。
憂患に生き、安楽に死す。
原文(漢文)生於憂患,而死於安樂也。
出典:『孟子』告子下
出典について『孟子』告子下篇の、上の「天将に大任を」の章の結び。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:人も国も、心配ごとや苦労があるからこそ生きのび、安楽に慣れると滅びていく。内に厳しく意見する家臣がおらず、外に敵国の心配がない国は必ず滅びる、という文脈で語られる。適度な危機感こそが人を強くする。
座右の銘にするなら・面接での答え方
順調な時ほど油断して失敗した経験から、この言葉を座右の銘にしています。ライバルや課題があることに感謝し、うまくいっている時こそ次の課題を自分で探すようにしています。
天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず。
原文(漢文)天時不如地利,地利不如人和。
出典:『孟子』公孫丑下
出典について『孟子』公孫丑下篇の冒頭。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:天がもたらす好機も、地形の有利さにはかなわない。地形の有利さも、人々の心が一つにまとまっていることにはかなわない。どんなに城が高く武器が優れていても、人の心が離れれば守れない。何より大切なのは人の和だという教え。
座右の銘にするなら・面接での答え方
文化祭で、予算も場所も恵まれなかったクラスが、団結力で一番の評価を取ったのを見ました。条件より人の和。この言葉の通りだと実感し、チームではまず仲間の気持ちをそろえることを大切にしています。
道を得る者は助け多く、道を失う者は助け寡なし。
原文(漢文)得道者多助,失道者寡助。
出典:『孟子』公孫丑下
出典について『孟子』公孫丑下篇、「天の時は地の利に如かず」の章の一節。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:正しい道を行う者には助けてくれる人が多く、道を外れた者には助ける人が少ない。助けが最も少なくなると親戚さえ背き、助けが最も多くなると天下の人が従う、と続く。正しくあることが、結局は一番の力になる。
座右の銘にするなら・面接での答え方
困った時に周りが自然と助けてくれる先輩がいました。普段から誠実に人に接していたからです。この言葉の通り、正しい行いは味方を増やします。私も助けたいと思われる人になりたいです。
自ら反みて縮くんば、千万人といえども吾往かん。
原文(漢文)自反而縮,雖千萬人吾往矣。
出典:『孟子』公孫丑上
出典について『孟子』公孫丑上篇にある。孟子が「曾子が孔子から聞いた大勇」として引いた言葉で、もとは孔子の教えとして語られている。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:自分の心をふり返ってみて、正しいと確信できるなら、たとえ相手が千万人いようとも、私は進んで行く。逆に正しくないと思えば、相手が身分の低い者でもおそれる、と対になっている。本当の勇気は、正しさの確信から生まれるという教え。
座右の銘にするなら・面接での答え方
クラスでいじめを止めに入った時、怖かったですが、この言葉が背中を押してくれました。自分が正しいと思えるなら、少数派でも行動する。その勇気を持ち続けたいと思っています。
これを助けて長ぜしむる者は、苗を揠く者なり。ただ益無きのみに非ず、而してまたこれを害す。
原文(漢文)助之長者,揠苗者也,非徒無益,而又害之。
出典:『孟子』公孫丑上
出典について『孟子』公孫丑上篇。苗の成長を助けようと引っぱって枯らしてしまった宋の人の話で、「助長」という言葉の出どころ。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:無理に成長を助けようとする者は、苗を引っぱり上げる者と同じだ。何の役にも立たないばかりか、かえって害を与えてしまう。何でも急いで結果を出そうとすると逆効果になる。物事にはそれぞれの育つ速さがあるという教え。
座右の銘にするなら・面接での答え方
後輩の指導で、早く上達させたくて口を出しすぎ、かえってやる気をなくさせてしまいました。この話を知って、見守る時間も大切だと学びました。今は相手のペースを尊重するよう心がけています。
惻隠の心は、人皆これ有り。
原文(漢文)惻隱之心,人皆有之;羞惡之心,人皆有之;恭敬之心,人皆有之;是非之心,人皆有之。
出典:『孟子』告子上
出典について『孟子』告子上篇。同じ考えは公孫丑上篇にも「惻隠の心無きは人に非ざるなり」として出てくる。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:人をあわれむ心は、誰もが持っている。悪を恥じる心、人を敬う心、善悪を見分ける心も、誰もが持っている。これらは仁・義・礼・智の芽生えで、外から与えられるのではなく、もともと自分の中にある。孟子の「性善説」の中心となる言葉。
座右の銘にするなら・面接での答え方
人の良さを信じることを大切にしています。きつい言い方をする人にも、思いやりの心は必ずあると思って接すると、関係が変わることが多いです。この言葉は、人を信じる勇気をくれます。
富貴も淫すること能わず、貧賤も移すこと能わず、威武も屈すること能わず。これをこれ大丈夫と謂う。
原文(漢文)富貴不能淫,貧賤不能移,威武不能屈──此之謂大丈夫。
出典:『孟子』滕文公下
出典について『孟子』滕文公下篇。中国語版Wikisourceの本文で確認した。日本語の「大丈夫」のもとになった言葉の一つ。
意味と背景
現代語訳:財産や地位を得ても心がおぼれず、貧しく身分が低くても志を変えず、力や権威でおどされても屈しない。そういう人を本当の立派な人物(大丈夫)と言う。どんな状況でもぶれない芯の強さを説いた言葉。
座右の銘にするなら・面接での答え方
お金や立場に左右されない自分でいたいと思っています。アルバイトで不正を見て見ぬふりするよう言われた時、この言葉を思い出して断りました。ぶれない芯を持つことを目標にしています。
至誠にして動かざる者は、未だこれ有らざるなり。
原文(漢文)至誠而不動者,未之有也。不誠,未有能動者也。
出典:『孟子』離婁上
出典について『孟子』離婁上篇。中国語版Wikisourceの本文で確認した。幕末の吉田松陰が座右の銘としたことでも知られる。
意味と背景
現代語訳:この上ないまごころを尽くして、それで心を動かされなかった者は、今までにいない。まごころがなければ、人を動かせた者もいない。人の心を動かすのは、テクニックではなく誠実さだという、シンプルで力強い言葉。
座右の銘にするなら・面接での答え方
営業のアルバイトで、うまい言葉より誠実な説明の方がお客様に信頼されると実感しました。まごころは必ず伝わる。この言葉を信じて、どんな相手にも正直に向き合うようにしています。
行いて得ざる者有れば、皆反りてこれを己に求む。
原文(漢文)行有不得者,皆反求諸己。其身正而天下歸之。
出典:『孟子』離婁上
出典について『孟子』離婁上篇。同じ考えは公孫丑上篇の「射者は己を正して後に発す…反りてこれを己に求むるのみ」にも出てくる。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:やってみてうまくいかないことがあれば、すべて自分自身をふり返って原因を求めなさい。自分の身が正しければ、天下の人もついてくる。人のせいにする前に、まず自分を見直せという教え。
座右の銘にするなら・面接での答え方
チームの成績が悪い時、つい周りのせいにしたくなります。この言葉を知ってから、まず自分にできたことはなかったかを考えるようにしています。自分が変わると、周りも変わり始めると実感しています。
大人とは、その赤子の心を失わざる者なり。
原文(漢文)大人者,不失其赤子之心者也。
出典:『孟子』離婁下
出典について『孟子』離婁下篇。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:本当に立派な人とは、生まれたばかりの赤ん坊のような純粋な心を失わない人のことだ。経験を積んでも、ずるさに染まらず、素直でまっすぐな心を持ち続けることが、人としての大きさだという意味。
座右の銘にするなら・面接での答え方
大人になるほど、損得で物事を考えがちです。この言葉を知ってから、子どものように素直に驚いたり喜んだりする心を大切にしています。純粋な好奇心が、学ぶ力の源だと思っています。
人、為さざること有りて、而る後に以て為すこと有るべし。
原文(漢文)人有不為也,而後可以有為。
出典:『孟子』離婁下
出典について『孟子』離婁下篇。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:人は、決してしないことをはっきり決めてこそ、大きなことを成しとげられる。何でも手を出したり、どんな手段でも使ったりする人は、結局何も成せない。やらないことを決めるのが、やるべきことに集中する第一歩だという教え。
座右の銘にするなら・面接での答え方
受験の時、スマホゲームとSNSを「やらないこと」と決めたら、勉強時間が一気に増えました。やることを増やすより、やらないことを決める方が大事だと、この言葉で学びました。
君子に三楽有り。父母倶に存し兄弟故無きは一の楽しみなり。仰いで天に愧じず、俯して人に怍じざるは二の楽しみなり。天下の英才を得てこれを教育するは三の楽しみなり。
原文(漢文)君子有三樂,而王天下不與存焉。父母俱存,兄弟無故,一樂也。仰不愧於天,俯不怍於人,二樂也。得天下英才而教育之,三樂也。
出典:『孟子』盡心上
出典について『孟子』盡心上篇。中国語版Wikisourceの本文で確認した。「教育」という言葉の古い出どころの一つ。
意味と背景
現代語訳:立派な人には三つの楽しみがあり、天下の王になることはそこに入らない。父母が健在で兄弟に事故がないこと。天を仰いでも人を見ても恥じることがないこと。天下の優れた若者を教え育てること。幸せは権力ではなく、家族・誠実さ・教育にあるという言葉。
座右の銘にするなら・面接での答え方
教師を目指しています。この言葉の三つ目の楽しみを人生の目標にしたいと思いました。家族を大切にし、恥ずかしくない生き方をし、次の世代を育てる。この三つがそろえば最高の人生だと思います。
尽く書を信ずれば、則ち書無きに如かず。
原文(漢文)盡信《書》,則不如無《書》。
出典:『孟子』盡心下
出典について『孟子』盡心下篇。原文の『書』は古代の歴史書『書経』のこと。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:書物に書かれていることを何から何まで信じるくらいなら、書物などない方がましだ。孟子は、権威ある『書経』でさえ一部しか信じないと言った。どんな情報も、うのみにせず自分の頭で考えて判断せよという教え。
座右の銘にするなら・面接での答え方
ネットの情報も教科書も、まず「本当かな」と考えるようにしています。この言葉を知って、疑うことは学びの敵ではなく、学びの一部だと分かりました。自分の頭で考える習慣を大切にしています。
五十歩をもって百歩を笑わば、則ち如何。
原文(漢文)以五十步笑百步,則何如?
出典:『孟子』梁惠王上
出典について『孟子』梁惠王上篇。「五十歩百歩」という言葉の出どころ。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:戦場で五十歩逃げた兵が、百歩逃げた兵を臆病だと笑ったら、どうでしょうか。王は「どちらも逃げたことに変わりはない」と答えた。少しの差で人を笑っても、本質は同じだという、自分を棚に上げることへの戒め。
座右の銘にするなら・面接での答え方
人のミスを笑いそうになった時、この話を思い出します。自分も同じようなミスをしているかもしれません。人を笑う前に自分を見直す。この話は、謙虚さを忘れないための戒めです。
民を貴しと為し、社稷これに次ぎ、君を軽しと為す。
原文(漢文)民為貴,社稷次之,君為輕。
出典:『孟子』盡心下
出典について『孟子』盡心下篇。中国語版Wikisourceの本文で確認した。
意味と背景
現代語訳:国にとって一番大切なのは民であり、国の守り神(社稷)はその次で、君主は一番軽い。王が絶対だった時代に、民こそが国の根本だと言い切った、大胆な言葉。リーダーは仕える相手を間違えるな、という教え。
座右の銘にするなら・面接での答え方
部長になった時、この言葉を手帳に書きました。リーダーは偉いのではなく、メンバーのためにいる存在です。決める時はいつも、部員にとって一番良いのは何かを最初に考えるようにしています。
恒産無くして恒心有る者は、惟だ士のみ能くすと為す。
原文(漢文)無恆產而有恆心者,惟士為能。若民,則無恆產,因無恆心。
出典:『孟子』梁惠王上
出典について『孟子』梁惠王上篇。中国語版Wikisourceの本文で確認した。一般には「恒産なき者は恒心なし」の形で知られる。
意味と背景
現代語訳:安定した財産や仕事がなくても、ぶれない心を保てるのは、学問を修めた人だけだ。一般の人は安定した暮らしがなければ、安定した心も持てない。だから政治はまず民の暮らしを安定させよ、と説く。生活の安定が心の安定の土台だという現実的な教え。
座右の銘にするなら・面接での答え方
心の余裕は生活の安定から生まれると実感しています。だから将来は、人が安心して暮らせる仕組みをつくる仕事がしたいと考えています。まず暮らしを守ることが、人を守ることだと思います。
人物の説明の参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/孟子
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